聖日礼拝メッセージの要約(2023. 7. 30.)
「信じて踏み出す」
ヨハネによる福音書 4章43〜54節
イエスは彼に言われた「お帰りなさい。あなたのむすこは助かるのだ」。彼は自分に言われたイエスの言葉を信じて帰って行った。(ヨハネ4:50)
1、しるしを求める信仰
ガリラヤのカナに来られた主イエスのもとに、王室の役人が訪れ、カペナウムにいる病気の息子を癒して下さるように願い出ました。主イエスは、彼に対して、「あなたがたは、しるしと奇跡とを見ない限り、決して信じないだろう」と言われました。瀕死の状態にいる息子を癒して下さるようにと願う父親に対して、主イエスの言葉は厳しく、冷たく感じられます。しかし、これは彼をまことの信仰へと導く招きの言葉です。しるしと奇跡に頼り、ただ目に見えるものだけを信じるという態度では、本物の信仰にならないからです。
2、主のみことばを信じる信仰
主イエスは、彼に対して、「お帰りなさい。あなたのむすこは助かるのだ」と言われました。主イエスは、目に見えるものに頼るのではなく、ご自身の言葉を信じて、従うということを求められました。主イエスの言葉を信じるとは、主イエスを信じるということであり、主イエスに自分自身を明け渡すという信仰をあらわしています。主イエスは、弟子のトマスに、「あなたはわたしを見たので信じたのか。見ないで信ずる者は、さいわいである」と言われました(20:29)。この役人は、見ずに信じる信仰を実践したのです。これこそが、主イエスが、私たちに求めておられる信仰なのです。
3、神のいのちに生き続ける信仰
主イエスは、「第二のしるし」として、役人の息子を癒されました。この出来事は、ただ癒しの奇跡を意味しているのではありません。主イエスのしるしは、ご自身が神の御子であり、救い主(キリスト)であることを表し、ご自身の十字架の死と復活を指し示しています。神の御子が十字架の上で苦しまれ、いのちを捨てられ、死よりよみがえられたという神の救いの御業が、この癒しの奇跡を通して示されているのです。「あなたのむすこは助かるのだ」とは、「あなたのむすこは生き続ける」という意味です。私たちは、主イエスを信じる信仰によって、キリストの十字架と復活によって、神のいのちに永遠に生き続けることのできる恵みを覚えて、主をともに見上げて歩んでいきましょう。