礼拝メッセージの要約(2023. 2. 26.)
「勇気を出せ」
使徒行伝 23章1〜11節
その夜、主がパウロに臨んで言われた、「しっかりせよ。あなたは、エルサレムでわたしのことをあかししたように、ローマでもあかしをしなくてはならない」。(使徒23:11)
1、神の前に
ユダヤの最高議会に立たされたパウロは、「兄弟たちよ、わたしは今日まで、神の前に、ひたすら明らかな良心にしたがって行動してきた」と語りました。パウロは、人の評価よりも、神の評価を大切にし、神の前に生きる者であったのです。それと対照的であったのは、パウロに「白く塗られた壁よ」と呼ばれた大祭司アナニヤでした。倒れかかった壁を白く塗って外側を取り繕っているだけで、内側は崩壊寸前であるということです。アナニヤは大祭司でしたが、地位や名誉にしがみつき、私腹を肥やすことばかりに熱心で、神の前に生きようとはしなかったのです。
2、復活の望み
パウロは、「わたしは、死人の復活の望みをいだいていることで、裁判を受けているのである」と述べました。すると、パリサイ派とサドカイ派の議員たちの間で衝突が起こりました。サドカイ派は、権力や富には執着しますが、復活や御使や霊の存在を否定していました。パリサイ派は、復活や御使や霊の存在を信じていましたが、死者の復活がどのような形で成し遂げられるかについては理解していませんでした。パウロは、「キリストは眠っている者の初穂として、死人の中からよみがえったのである」と記しています(1コリント15:20)。世俗にまみれ、希望のない議会の中で、パウロは、キリストによる復活の希望を語ったのです。
3、勇気を出せ
八方塞がりで、孤立し、弱さの中にあったパウロのもとに、主があらわれになり、「しっかりせよ。あなたは、エルサレムでわたしのことをあかししたように、ローマでもあかしをしなくてはならない」と語られました。主イエスは、パウロのエルサレムでの働きを覚えて、評価してくださっていたのです。「しっかりせよ」とは、「勇気を出せ」という意味です。主イエスは、「勇気を出せ」とパウロを励まし、彼を立ち上がらせ、使命に生きる者とされました。キリストの十字架と復活の勝利によって、神の希望の中に生かされている恵みを覚えて、勇気を出して歩んでいきましょう。