「赦しと愛」1月28日

聖日礼拝メッセージの要約(2024. 1. 28.)

「赦しと愛」

ヨハネによる福音書 7章53〜8章11節

 

女は言った、「主よ、だれもございません」。イエスは言われた、「わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように」。〕(ヨハネ8:11)

 

1、パリサイ人たちの罠

律法学者とパリサイ人は、姦淫の場で捕えられたひとりの女を連れて来て、主イエスに、「モーセは律法の中で、こういう女を石で打ち殺せと命じましたが、あなたはどう思いますか」と尋ねました。これは、彼らが仕組んだ巧妙な罠でした。石で打たなくてもいいと答えれば、彼らはモーセの律法を破ったと訴えることができ、石で打ちなさいと答えれば、罪人に対する神の愛と憐れみを説いてこられた主イエスから人々を引き離すことができると考えたのです。彼らの心は冷酷さと悪意に満ちていて、彼らの言葉は罠を仕掛けて欺き陥れるためのものであったのです。

 

2、キリストの沈黙

主イエスは、彼らの質問に答えることはされず、身をかがめて指で何かを地面に書いておられました。しかし、彼らが質問をやめなかったので、身を起こして、「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」 と言われ、また、沈黙されました。主イエスの沈黙は、人々に、神様の前において、人をさばく前に、まず自分の心を見つめることを促しているのです。すると、年⻑者たちから始めて、ひとりひとり出て行き、主イエスとその女性だけが残されました。この沈黙の時間を通して、彼らは自分たちの中にある罪を見たのです。

 

3、神の愛の中で

主イエスは、その女性に対して、「わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように」と言われました。主イエスだけが、「お帰りなさい」と命令できる権威をお持ちなのです。なぜなら、主イエスご自身が代わりに、彼女の罪を背負って下さるからです。「お帰りなさい」という命令には、キリストの十字架の愛が示されています。主イエスは、罪を犯した女性を罪に定めず、その罪を赦し、神様にあって新しく生まれ変わる機会をお与えになりました。私たちは、主イエス・キリストの十字架と復活によって、罪の赦しと新しいいのちが与えられ、罪の中に死ぬのではなく、神様との交わりの中に生きる恵みにあずかっているのです。神様の愛の中で、主イエスが開いてくださったいのちの道をともに歩んでいきましょう。